Unreal Engine(以下UE)の機能に、AfterEffectsのように親子関係を使って動きを連携できる方法をご存じですか?
UE標準の「カメラ追跡の有効化」は便利ですが、、強制的に焦点を追うので、融通が利かないという欠点があります
本記事では、親子関係を利用したカメラ設定の基本的な手順や注意点をわかりやすく解説し、理想的なカメラワークを簡単に実現できる方法をご紹介いたします
Actorを利用して親子関係を作る、カメラワークの手順
- シーケンサーは作成した状態
- カメラアクターが配置してある状態
シーケンサー?カメラアクター?
となってしまった方は、本記事は難しいかもしれません💦
シーケンサーについてまとめた記事があるのでご覧くださいませ!
レベル上に配置してアウトライナーにも表示されるものの、実際には描画されません
AfterEffectsでいうNullレイヤーのような役割を果たします
アクタを配置⇒Actor
カメラ機能にある「カメラ追跡の有効化」は、今回の例のように、登場人物2人を焦点にしたい場合に、焦点を人物のどちらか1つしか選択できません
ですが、Actorを利用したカメラワークで行えば、焦点位置を自由に配置できるので、2人に焦点をあてたカメラワークを作ることが出来ます
カメラをActorに向かってD&Dすると親子付けされます
シーケンサー上のカメラオブジェクト⇒+⇒親子付け⇒アウトライナー上で親にしたActorを選ぶ
Actorオブジェクトを回転してみてください
チルト(首振り)動作が再現できると思います
2つの注意点:親子付け後に発生するカメラ設定の変更について
①シーケンサー上で親子関係の設定をせずに保存をすると、保存ができず親子関係がはずれる
UE5.0.3までは、STEP2の状態(アウトライナ上で親子関係を設定する)で保存が出来ていました
しかし、以降のバージョンでは、シーケンサー上でも親子関係の設定をしないと、保存が出来ない・親子関係がはずれるという不具合が出てきてしまいます
STEP3のシーケンサー上で親子付けをする手順を必ず対応しよう
②親子関係設定後、カメラ位置が変更されてしまう
実際に作ってみると分かると思いますが、親子関係を行うとカメラ値が変更されてしまい、意図しない位置にカメラが移動してしまいます
レベルに配置していたカメラがワールド座標にいたものの、Actorに親子付け事するで、Actorがいるローカル座標に変換されるためです
面倒ですが、最初から作り直すしかないです
この現象を最初から回避するためには、作成当初から親子関係を設定したカメラワークありきで作成しましょう
まとめ&参考文献
Unreal Engine の親子関係を活用したカメラワークを使うことで、After Effects のヌルオブジェクトのような柔軟なカメラ制御が実現できます
これにより、被写体を中心に回転する映像や、意図的に焦点標準のカメラ追跡機能に代わる新しいカメラワークを試したい方には、ぜひこの親子関係を取り入れて見てください!
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